風邪をひかない方法

インフルエンザの季節になってきました。
皆様がかからないようにと、祈っております。
ところで、風邪をひくと、「上の子が風邪ひいたから、夫が風邪をひいたから、」とか、外来で患者さんからよく聞くせりふです。しかし、家族が風邪をひくと移りやすいのは事実ですが、必ず移るのかというと決してそんなことはありません。正確にいいますと、家族が風邪ウィルスに感染すれば、ほぼ間違いなくほかの家族にもウィルスは付着・感染しています。しかし、通常の健康な方は感染しても発病しないのです。
インフルエンザも同じです。家族がインフルエンザに罹っても発病しないのは、感染していないのではなくインフルエンザウィルスは他の家族の体内にも入ってはいるのですが、免疫力・抵抗力があれば発病しないということです。
そこで、風邪をひかない方法をお話したいと思います。
まず、なんと言っても大切なのは、@うがいと手洗いの励行です。
外出先から帰宅したら、手を洗ってうがいをしましょう。特別の消毒薬や薬用石鹸などは不要です。うがい薬は風邪をひいた場合は使用したほうが良いですが、普段のうがいや手洗いは水道水で十分です。
A日ごろから、十分の水分とビタミン(野菜が一番!)を摂取しましょう。
スポーツドリンクやジュース類は良くありません。なぜなら、スポーツドリンクは、塩分を含んでおり、本来汗を多量に出す運動の前後に飲むものだからです。ジュース類は、糖分を含んでいてカロリー過多になるので良くありません。お勧めする水分とは、水道水、ミネラルウォーター、お茶の類です。お茶は、日本茶、中国茶、熱いお茶、冷たいお茶、なんでもお好きなもので構いません。コーヒーや紅茶も1日に2、3杯以内であれば、むしろ健康に好影響があると言われています。カフェインを気にする方がいますが、食品に含まれている自然なカフェインに害はないと考えて差し支えありません。
B体を冷やさないことです。
とにかく、温かくしましょう。特に首筋と背中を冷やさないことです。妊娠中ならおなかや足腰も絶対に冷やさないことです。冷えたと思ったら、十分に体を温めて休養をしっかりと取ってください。
注意していたのに風邪をひいてしまったという場合も、結局は上記の@、A、Bがそのまま当てはまります。そして、とにかく休むこと、寝ることです。妊娠中の方は、使用可能の薬がありますので、早めに産科外来に受診してください。

平成18年(2006)1月27日(記)